青森の田んぼアートを望む展望台の原資は原発マネー。


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青森県田舎館村が行う田んぼアートは様々なメディアを通じて持ちきりになる。田んぼアートは展望台から望めば、稲で描かれた絵は鮮やかで素晴らしく時間も費用も手間も掛かっている様が浮かび、訪れた観光客も喜ぶだろう。

 

しかし、その一方で田んぼアートを望む展望台の建設には一部ではあるが、原発マネーが注がれていた。

 

 

実施場所は、弥生の里「地球池」を第2田んぼアートに整備(工事請負費1千130万円)するという構想で、面積は約(9反歩)です。観覧場所は新たにエレベーター付きの田んぼアート歴史館(屋根高さm・展望室の床高さm・展示室・多目的トイレ・管理室等含:工事請負費等9千808万8千円)を設置する予定となっております。この財源は、原子燃料サイクル事業推進特別対策事業助成金5千180万円、原子燃料サイクル事業推進特別対策事業交付金3千800万円、県補助金の創意と工夫が光る元気なあおもりづくり支援事業費703万3千円、村の一般財源1千255万5千円、合計億938万8千円を充てる方針です。

 

somashigeru.com 

https://archive.is/4eUz5

 

 

また、CIAのコードネームである「POBULK」と名付けられ(http://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/second-release-lexicon.pdf p.45)、原子力発電の導入を担った読売新聞社の記事に批判記事ではないが、青森の原発マネー脱却を促すような記事をインターネットで見つけた。

 

 

 田舎館村は6月、恒例イベント「田んぼアート」を望む「弥生の里展望所」を新たに完成させた。高さ14メートル、鉄筋コンクリート2階建てで総工費は約9000万円。村は原子力施設とは無縁だが、5000万円を財団法人「むつ小川原地域・産業振興財団」の助成金で賄った。電力会社で作る電気事業連合会の寄付金がその原資だ。

 (中略)

 自治体財政に詳しい清水修二・福島大学教授は、「永久に原子力と共存はできない。原発マネーへの依存を抜け出す時ではないか。新しい地域作りに向け、自治体独自のプランを作り始めるべきだ」と訴える。

(2012年10月14日 読売新聞)

 

web.archive.org

 

 

以前、記事に書いた五所川原市の立ちねぶたの現在は分からないが数年前までは、原発マネーを使ってねぶたの作成や運営、関連施設の改修をしていたことは「むつ小川原地域・産業振興財団」で公開されている資料や大手新聞社の過去記事でわかる。

 

ponpoko.hateblo.jp

 

立ちねぶたのことを調べて偶然分かったことなのだが、五所川原市で去年新築された「つがる総合病院」の建設にも電源立地地域対策交付金が使われたようだ。公開されている様々な資料を隅々まで見ると、今日の記事で話題にした田舎館村や五所川原市だけでなく、青森のありとあらゆるところに原発マネーが注がれている。

f:id:PonPoko:20150926125203p:plain

http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/energy/g-richi/files/H25dengen-kenjigyou.pdf

 

私個人の意見としては、祭りやイペント関しては企業スポンサーや募金で運営したほうが健全なイメージを作りやすいと思う。だが、地域の特性を考えれば募金の文化はないし、企業はどこも経営が苦しいので微々たる金額しか出せないだろう。

 

それが出来ないのならば、地域経済に見合わない予算のかかる大きな祭りやイベントをするべきではなく、既存のローカルな祭りを如何に地域の住民に支持され、親しまれるようなものにしていくべきかを考えたほうがいい。外から観光客を呼び込むのが悪いとは思わないが、やはり地域住民にあまり支持されない祭りは反感も多い。