立佞武多(たちねぶた)がブラジルで復興祈願?


-スポンサーリンク-

五所川原市立佞武多は私の確認できるところでは、2013年まで原発マネーで開催されていた(青森の電力寄付打ち切りについて私見と記事のまとめ。 - PonPokoの雑記)。現在はどのように運営しているかは分からないが、私もこの方のブログ同様、立佞武多にはがっかりした者だ。

 


五所川原市の 「立佞武多 (たちねぷた) の館」 で発見したもの - 年金者組合彦根・愛犬支部の活動日記



昨日、立佞武多がブラジルで復興祈願というニュースを見て首をかしげてしまった。

 

サンパウロのカーニバルに「立佞武多」参加 NHKニュース

 

東日本大震災地震津波原子力発電所事故と幾つもの惨事が重なった大災害である。2012年の「復興祈願・鹿島大明神地震鯰」という立佞武多は、その大震災の復興を祈るのに原発マネーでというのは、なんとも不気味でおかしなものである。それがブラジルへというのも同様のイメージで私としては拭えない。


2012年に立佞武多の山車から原発マネー財団の看板を撤去するという出来事があった(ニュースソースが2ちゃんねるで申し訳ない)。

 

1 :禿の月φ ★:2012/07/31(火) 05:53:15.92 ID:???P
青森県の財団法人「むつ小川原地域・産業振興財団」が電気事業連合会日本原燃から多額の寄付を受けている問題で、 財団が寄付金を原資に助成する同県五所川原市の伝統行事「立佞武多(たちねぷた)」の山車から、 財団の名を記した看板が撤去されたことが30日分かった。東京電力福島第1原発事故を受け 「原発マネー」で祭りをすることに批判が多数寄せられ、イメージダウンを恐れた市が取り外した。

市によると、観光施設で展示中の山車を見た観光客から 「原発マネーをこんなところに使っているのか」との批判が多く寄せられた。
このため財団と協議し今月5、6日に財団名などの入った看板を撤去。
代わりに急きょ「青森県五所川原市」の看板を掲げた。

立佞武多は毎年8月4~8日にあり、高さ23メートルの巨大な山車3台が市内を練り歩く。
市は祭りの運営費や山車製作費として06~11年度、財団の「原子燃料サイクル事業推進特別対策事業」の 助成金計1億5664万円を受領。見返りに、財団名と助成事業名を書いた看板を掲げてきた。

ソース:毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20120731k0000m040118000c.html

画像:財団の看板が取り付けられていた立佞武多(左)。
右では立佞武多から財団の看板が外され「青森県五所川原市」に
http://mainichi.jp/graph/2012/07/31/20120731k0000m040118000c/image/001.jpg

http://ef81hokutosei.way-nifty.com/photos/otherphoto/photo_2_65.jpg

19 :名無しさん@13周年:2012/07/31(火) 07:27:27.42 id:SvoWuDnp0
>>1
>原発マネーへの批判を受けて今年度は、運営費2450万円のみ受け取り、山車製作費988万円は助成の
>申請を取りやめた。来年の祭りで登場する山車の製作費に充てる予定だった。

受け取ってんじゃんかよ。

【青森】五所川原市が伝統行事「立佞武多(たちねぷた)」の山車から「原発マネー財団」の看板を撤去

https://archive.today/MMy2i

 

●2016/08/08 - 記事の魚拓を見つけたのでリンク。

【魚拓】五所川原市:ねぷた山車から「原発マネー財団」看板撤去- 毎日jp(毎日新聞) - 1ページ目(http://archive.is/g40Tv)

【魚拓】五所川原市:ねぷた山車から「原発マネー財団」看板撤去- 毎日jp(毎日新聞) - 2ページ目(http://archive.is/Ah7XY)

 

 

 

ネットで検索すると2012年5月12日に「復興祈願・鹿島大明神地震鯰」が既に立佞武多の館に展示しており、その後の毎日jpの記事(画像は他ブログから。 -http://ef81hokutosei.way-nifty.com/photos/otherphoto/photo_2_65.html)。観光客から批判があったのは当然であろう。

 


今年の立佞武多 - なんだ日記風味化。 - Yahoo!ブログ

 https://archive.today/jtyGM

 

おまけに立佞武多の館の改修も原発マネーである。

  

・原子燃料サイクル事業推進特別対策事業について(五所川原市,Wayback Machineより)

http://web.archive.org/web/20140614103302/http://www.city.goshogawara.lg.jp/06_kikaku/gennen-jigyo/gennen-jigyo.html

 

・平成24年度原子燃料サイクル事業推進特別対策事業実績一覧(2ページ目)

http://www.jomon.ne.jp/~mozaidan/pdf/jigyo/24toku-zituseki.pdf

http://web.archive.org/web/20150224025210/http://www.jomon.ne.jp/~mozaidan/pdf/jigyo/24toku-zituseki.pdf

 

原発マネーがないと立佞武多がやっていけないであろうと推測できる記事も残っている。

 

 

五所川原市助成金計5900万円を立佞武多の関連事業に充てている。毛内館長は「1体の制作費用は、人件費も含めて1200万~1300万円。市の財政も厳しい中で貴重な財源です」。制作や修繕費だけでなく、祭りの運営費にも使われている。市企画課は「祭りへの補助金なんて、県や国からは考えられない」。アクリル板の財団名は、事業のPRのために市に掲載を求めたからだった。

 


核燃マネーは「打ち出の小槌」 青森の市町村支える(朝日新聞) - WEB新書 - 朝日新聞社(Astand)

 

 

ちなみに、経済学者の小幡績さんが「成長戦略のまやかし」で津軽鉄道を称賛していたが、一部事業は資料を見る限りでは原発マネーであろうと思わざるを得ない。

 

・平成26年度むつ小川原地域・産業振興プロジェクト支援事業 採択事業一覧(2ページ目)

http://www.jomon.ne.jp/~mozaidan/pdf/26saitaku.pdf

http://web.archive.org/web/20150224030932/http://www.jomon.ne.jp/~mozaidan/pdf/26saitaku.pdf

  

むつ小川原地域・産業振興プロジェクト支援事業とは、公益財団法人むつ小川原地域・産業振興財団が青森県内の市町村や地域団体が実施する地域の活性化や産業の振興のためのプロジェクトや調査研究活動の事業に対して、必要な資金の助成を行うというもの。

 

その公益財団法人むつ小川原地域・産業振興財団は、平成元年3月に原子燃料サイクル事業者の協力のもとに青森県によって設立されたものである。

 

http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/soumu/gyokan/files/H25sheet_A08-MOzaidan.pdf

http://web.archive.org/web/20150227103852/http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/soumu/gyokan/files/H25sheet_A08-MOzaidan.pdf

 

しかし、青森県のどこの市町村も非常に厳しい財政難だというニュースをよく目にするが、朝日新聞の記事を読むかぎり、五所川原市の負担が2200万円という額は大きいのではないか。コシノジュンコさん側が全面的に輸送費を支払ってくれるならともかく、国内輸送だけでも2200万円を市が負担しているのである。単純に考えてこの負担金は市民の税金ではないだろうか。ブラジルに遠征するにあたって市民のコンセンサスは得られたのだろうか。


そんなに予算があるのならば、生活が著しく貧しい人へ寒い季節だから暖房費を配ったほうがいいと思う。

 

 

今年8月、両国の文化交流に取り組むファッションデザイナーのコシノジュンコさんとブラジルのカーニバルチーム「アギア・ジ・オウロ」が、来年は日本とブラジルが修好通商航海条約を結んで120周年ということもあり、同市の立佞武多の館などを視察。その後、コシノさんらが「東日本大震災からの復興を祈る作品のテーマに共感した」として参加を要請してきたという。

(中略)

市は、平山誠敏市長らのべ19人分の渡航費と国内輸送費の約2200万円を負担し、チームが海上輸送費を負担する。

 


青森)五所川原の立佞武多、ブラジルでサンバ 来年参加:朝日新聞デジタル

https://archive.today/N9mWR

 

 

 

ファッションデザイナーのコシノジュンコさんとカーニバルの関係者が8月3日、同市の立佞武多の館を訪れたのがきっかけで、コシノさんが衣装デザインを手掛けるカーニバルのチームから参加要請があった。

 

(中略)

 

 平山誠敏市長や組み立て作業スタッフら19人の渡航費、国内輸送費として約2200万円を予算化した。海上輸送費は主催者側が負担する。

 


立佞武多、ブラジル出陣! | 河北新報オンラインニュース

https://archive.today/2Jx8V

 

 

私は五所川原市を訪れてみて、ひとが誰も歩いていない閑散としたあの新しい商店街は、たった数日間の祭りの為に区画整理をしたのではないかという疑念しかわかない。五所川原市民は行政がどのように予算を使っているか、さらなる監視が必要だと私は思う。

 

勢いで書き散らしたが、青森県はとにかく原発マネー漬けのイメージは強い。なにも五所川原市だけではない。

 

成長戦略のまやかし (PHP新書)
 

 
●2015/02/24 - 追記&加筆

主催など。

 


東北の巨大ねぷたがブラジルのサンバカーニバルに出場! 「サンパウロたちねぷたプロジェクト2015」ブラジル現地で大反響|株式会社ブレインのプレスリリース

https://archive.today/fTMgr

 

 

寄付を募っているらしいが(2015年3月31日締め切り)、採算はとれるのか見守りたい。

 

予算使途の内訳

青森県からブラジルサンパウロまでの『たちねぷた』運送費(陸路、航路)
・プロジェクトの記録映像制作費

東北のねぷたが18,000km先のブラジルカーニバルへ!『サンパウロたちねぷたプロジェクト2015』の応援をお願いします! | NPO活動を支援する | ファンドレイジングサイト JapanGiving(ジャパンギビング)

https://archive.today/BjaFf (2015/02/26)

https://archive.today/Aa9yg  (2015/04/01) 

 

 

 

 

起ちあがれ東北!ありがとうBRASIL!サンパウロたちねぷたプロジェクト2015公式サイト

https://archive.today/12hMD  (2015/04/01)

 

 

●2015/02/26 - 加筆

●2015/02/27 - 追記

 

気になった記事を貼り付け。

 

 

でも万が一、募金の方が足りなかったら誰が負担するのか――との不安がよぎった。(祐)

 


オーリャ! – ニッケイ新聞

https://archive.today/QE3a1

 

 

●2015/03/09 - 加筆 

●2015/04/01 - 加筆